相好を崩す(そうごうをくずす)とは、それまでの表情を変えてにこやかに笑い出すことをいいます。
相好だけだと表情、形という意味らしく、それを崩すだけなら笑う以外にも使えそうな表現ですが
実際は笑うときにしか使われないみたいです。
元々は仏教関連用語で、三十二相八十種好という仏の特徴を表す言葉が縮まったものらしいです。
馬鹿馬鹿しい勘違いなんですけど、そうごうという言葉の響きがそうこう(=装甲)に似ているせいで
笑う前の表情がどうしてもカッチカチに固いというようなイメージを抱いてしまいます。
だからきっと緊張状態が解けて笑い出す感じのニュアンスなのかと思いきや、特にそういうわけでもないみたいですね。
ごく普通に笑うときに使えますので、今度笑うときは是非意識してみてください。
「破顔する」などと表現することもあるみたいです。
似たような表現に「顔を綻ばせる(ほころばせる)」があります。綻ばせるは「笑みを浮かべる」という意味がありますね。
さっそく使おうと思ったんですけど、装甲の固いイメージが抜けきりません。
僕のなかでは日頃よく笑う人に使うというよりも、
普段はあんまり笑わない人がふとした瞬間に笑ってしまうような、そんな感じで使うのが一番しっくり来ますね。
そうすると教室の隅でいつも大人しく本を読んでいるタイプの
知り合いが居るんですけど、普段は滅多に喋らないし、笑わないんです。
彼を使って例文を作ってみます。
――普段は無表情な彼が、こちらの馬鹿話につい相好を崩して見せた。
こんな感じで使うのが自分としては良いと思います。
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